知識, 葬儀・葬祭の知識

よくある葬儀のQ&A

葬儀の決まり・マナーのこと

Q、喪主はどのようにして決まるのですか?

A、厳密な決まりや法律があるわけではありませんが、喪主は原則として、
跡取りや祭祀継承者(お骨を管理する、お墓や仏壇を守る)がなるべきであるとされています。
具体的にいうと配偶者や子供ということになります。
また遺言で故人が生前に定めておくこともできます。
女性は喪主をしないという方もいますがこれは男尊女卑の名残であり今ではあまり気にしません。

 

Q、葬儀ならびに告別式といいますが、何か違いがあるのですか?

A、葬儀式と告別式は本来意味の異なるものです。
葬儀式とは、故人を送るための儀式であり、主に宗教儀礼として執り行われます。
これに対し、告別式は参列する側が故人に別れを告げる式となります。
一連の流れとして行われることがほとんどですが、まれに社葬などでは分離して行われることもあります。

 

式の形式、種類のこと

Q、故人は人付き合いも多いほうではなく、仕事も引退して随分たつので、みんなで話した結果、最近良く聞く家族葬でやりたいのですが。

A、近年の葬儀では、家族葬というのが大変重要なキーワードになっています。
家族葬の定義というのははっきりきまっているものではありませんが、
大多数の方が持っているイメージとしては、『遺族・親族のみで行うお別れを重視した少人数の葬儀』というものではないでしょうか。
そこで、家族葬を選択する上で注意しなければいけない点がいくつかあります。

○どの範囲まで知らせるか?
多くは遺族・親族のみということになりますが、お知らせする範囲は喪主の方の判断にゆだねられます。
○葬儀後が大変になることも
故人がお付き合いの広い方だったりすると、お知らせしなかった方々が後日ご自宅へ弔問に
見えることがあります。
式とは違い、時間なども定まっていませんので、ご遺族様の負担が大きくなることもあります。
○家族葬での掛かるお金
家族葬の費用について規模の小さい葬儀だから、少なくてすむと漠然と思われていることが
多いのですが、一概にそうとは言い切れません。
確かに大規模な葬儀と比べて、式場の大きさ・全体的な数量は減少します。
ただし、参列の方を制限する家族葬では集まる御香典も少なくなります。
葬儀の総額は少なくなっていても、実際に用意する金額は多くなっていることも多々あります。
○家族葬の意義
家族葬の目的のひとつとして、「お参りの方の相手ばかりが大変で、
満足のいく別れができなかった」ということがないようにするのも重要なポイントです。
遺族や葬儀担当者とよく話し合い、形式にとらわれない式を行うことも大きな意義になります。

 

Q、わが家は決まった寺もないし、故人もあまり宗教には関心のない人でした。お寺さんを呼ばない葬儀って出来ますか?

A、特定の宗教によらない葬儀を《無宗教葬》や《自由葬》といいます。
現在の日本において、葬儀の約9割が何らかの宗教儀礼により行われています。
しかし、一方で普段から宗教を身近に感じなくなっている方が増えてきているのも現実で、
都市部などで無宗教葬を選択する方も少しづつですが、増加傾向にあります。
無宗教葬・自由葬を行うにあたって、注意する点がいくつかあります。

○選択の幅が広く、全体像がつかみにくい。
宗教儀礼であれば決まった形・流れがありますが、なにをしてもいい反面、
何をすべきかわからないということになりかねません。
葬儀社のアドバイスを聞きながら、十分に準備すべきです。
特に、弔いの場であることははっきりさせる必要があり、またお別れの方法も献花・焼香など既存のものを選択しても一向にかまいません。
○親族・参列者への配慮が必要
前例の少ない葬儀形式ですので、実際に経験したという方は少ないでしょう。
宗教儀礼でなければ気持ちのけじめがつかないという方もいらっしゃるかもしれません。
特に身内の間に不和を生むことにもなりかねません。十分な話し合いが必要になります。
参列してくださる方へは、形式を前もって伝え、式の流れなども逐一案内すべきです。
○葬儀後の弔いが問題となる
たとえば仏教では四十九日間の法要・一周忌などが定められていますが、それがないため、
どうすべきかとまどうことがあります。
後日に故人を弔うという気持ちを表すのであれば、ある程度の期間を区切ってみなで集まる
機会を作るのもいいでしょう。
それに四十九日や一周忌などの既存の宗教儀礼を取り入れてもいいでしょう。

 

お葬式の言い伝え、風習のこと

Q、お葬式のときは、仏壇は閉めておくものなのでしょうか?

A、仏教で仏壇の開け閉めについての定義は、正式に決まっていないようです。
ただし、新たに亡くなった方がいらっしゃるときに閉めるということは、
どの宗派でも言いませんし、浄土真宗においては、必ず開けておくべきと説いています。
亡くなった方は、仏様のお導きによりお浄土へいくわけですから、
開けておくほうが、理にかなっているように思われます。

それに対し、神道では、神棚を閉め、白い紙で封をするよういわれます。
これは、人が亡くなってすぐは穢れており、葬儀・供養によって神になるという考えに
よるものであり、その間は穢れが神棚に及ばないようにするためです。
仏壇を閉めるといういわれは、神棚と混同する方がいたせいかもしれません。

 

Q、亡くなったら北枕で寝かせるのはなぜですか?

A、仏教では一説にはお釈迦様が亡くなるときに北枕だったからといわれています。
ただ、宗派や寺院によって仏壇に向かって右に向けるべきとか、部屋の上座に向けるべきなど、
必ずしも決まっているわけではありません。
また、他の宗旨(神道やキリスト教など)は厳密な決まりはないようです。

 

Q、友引は葬儀をしてはいけないといいますが、どうしてですか?

A、この言い伝えは各地に深く根付いています。
《友を引く》という語呂合わせからきたものとされていたり、陰陽道の友引方という、
悪い方角(この方に向かって物事を行うと友達に悪いことが起こる)と
混同されていたりして出来上がっていったものだといわれています。
おそらく明治以降の比較的新しい風習のようです。

いずれにしてもどのような宗旨・宗派でも決まりはありません。
特に仏教ではお釈迦様が占いを禁止していたり、浄土真宗の親鸞聖人が日々の吉凶を
占うことは悲しいことだといっています。
現在では、まったく気にせずお葬儀を行う方が増えてきていますが、
もともとは少なかったため、その日を火葬場の休日としている自治体もありますので、
注意が必要です。

 

Q、火葬場の行きと帰りは道順を変えないといけないのですか?

A、これは、昔からの習慣として各地に残っています。
もともと日本は土葬を行っていました。棺を担いでお墓に行き(これを野辺の送りといいます)
土葬後に家まで戻るわけですが、このとき道順を変えることで死霊を迷わせ、
ついてこられなくするようにという考えによるものです。

また、葬儀では『重なる』ことを禁忌としていることが多く『道が重なる』事を避けるためだともいわれます。
いずれにせよ、現代にそぐわない習慣であるとして気にしない人がほとんどです。
特に仏教では死は穢れではないとされており、この習慣を否定しています。

 

Q、亡くなってすぐに故人にお供えするものはなんというのですか?

A、故人にお供えするご飯のことを『一膳飯』『枕飯』などといいます。
これにはそれぞれの宗派や地域によって作法がことなり、
箸は立てる(1本若しくは2本)またはお茶碗の横に添える、
一緒にお団子やお茶などを備えるなど様々です。
また、その意味についてもいくつかの解釈があります。
食べ物の魅力により、蘇生を願うという意味や、お浄土までの
旅のお弁当であるとも言われています

いずれにせよ、故人への想いを表したものといえます。
また、浄土真宗ではすでにお浄土にいる故人には、お供えは不要であるとして
この作法は行いません。

 

御礼、志のこと

Q、葬儀を勤めていただいたお寺さんへのお礼はどのように渡せばよいですか?

A、葬儀を勤める宗教者への御礼について注意する点は大きく分けて、
渡し方、タイミング・渡す物(封筒や表書き)・金額などがあります。
仏教であれば通常は臨終勤行・通夜経・葬儀と三回お勤めをいただくことに
なりますが、その都度渡す必要はなく、まとめて一回でかまいません。

また、昨今は初七日を繰り上げて行う方が増えてきていますが、
こちらのお包みは一緒にすることは出来ません。(同時に渡す場合でも包みを分けるべきです)
いつ渡すかということについては、葬儀後や初七日後などでもよいのですが、
時間が許すのであれば後日(近日中)寺院へ直接赴き、渡すという方法もあります。
また、お礼を入れる封筒は一般的には水引のない白封筒を使い、表書きには
『御布施』または『御礼』と書き名前を下にいれます。
他の宗旨(神道・キリスト教など)も概要は変わりませんが、神道であれば、
表書きは『御礼』『御祭祀料』、キリスト教では『御礼』『献金』などと書きます。

金額については、地域や宗派により異なりますので、同じ宗派の親族に尋ねたり、
直接宗教者へ聞くのもひとつの方法です。

 

Q、火葬場や霊柩車の運転手などへの心づけはどうするのですか?

A、まず渡すときの封筒ですが、無地の白封筒を使い、表書きは『志』と書くのが
一般的です。
現在、火葬場は公的機関が運用している場合がほとんどであり、心づけの受け取りを
拒否しているところが多く、用意しない方も増えてきました。
どうしてもという場合は相談してみると良いでしょう。

そのほかに霊柩車、送迎バスの運転手、司会者、お斎の配膳をする者などに
心づけを渡すことがありますが、絶対に渡さないといけないものではなく
判断は喪家の方に一任されます。
また、弊社の場合は志は一切お断りしています。

 

返礼品のこと

Q、お返し物について詳しく知りたい。
『会葬返礼』『香典返し』『当日返し』『通夜返礼』と種類があるのはなぜ?

A、お葬儀に関するお返し物は、その渡し方や金額などは地域やそのときの
時代のながれによって大きく変わってきます。
一般的には、大きく分けて2種類の返礼品があります。
ひとつは参列してくださった方にお渡しする『会葬礼品』や
『参列御礼』などと呼ばれるものです。
かつては『粗供養品』ともよばれ、なくなった故人に代わり施しを行い、
その徳を持って故人を供養するという意味が含まれていました。
つまり、参列・弔問いただいた方に対するお礼です。
それとは別に、『香典返し』『忌明け返し』というものがあり、
これは(贈物をいただいたらお返しをする)という日本の贈物文化からきたものだと
いわれています。
四十九日や満中陰を待って品物をお返しし、御香典などを頂いたことに対する
お返しという意味合いになります。

また『会葬礼品』と『香典返し』を一緒にし、弔問のときに渡す方式である
『当日返し』という方式もあります。
この方法であれば、後日住所を調べて返礼品を選び郵送する、
時間的・精神的・経済的負担を省くことが出来るということから、今では主流となっています。
上記以外では、通夜の参列に対する『通夜返礼』を準備する地域もあります。
当会館がある地域では、『当日返し』の品物を通夜・葬儀の両日ともに準備して
御香典を出された方へ渡し、通夜には『通夜返礼』を準備して通夜に弔問に見えた方へ
それぞれ渡すという形が一般的です。

 

お寺、仏事のこと

Q、菩提寺が遠方にある場合はそちらでお寺を紹介してもらえますか?

A、菩提寺があるのであれば、まずはどれだけ遠方でもそちらにお願いするのが原則になります。
日程の調整だけで来ていただくことが出来れば、それが一番です。
もしどうしても無理な場合は、菩提寺様から近辺の寺院を紹介していただき、
葬儀のみ執り行っていただくことも出来ます。
それも無理な場合に、菩提寺様の了承を得て葬儀社が同じ宗派の寺院を紹介することになります。
戒名はどうするか、その後の法要をどうするか、納骨は?など注意しなければならない点も多数あります。
それぞれの寺院、葬儀社に相談すると良いでしょう。

 

葬儀後の手続きのこと

Q、死亡届を出すと預貯金が下ろせなくなると聞いたのですが?

A、亡くなった方の財産は遺産として取り扱われるため、死亡した時点で口座は凍結されます。
ただ、役所で手続きをすることで金融機関などに連絡が行くわけではないようで、
凍結のタイミングは、『金融機関が死亡の事実を知った時点』としかわかりません。
凍結された口座からは相続手続きが終わるまでお金を動かすことは出来ませんが、
金融機関によっては葬祭費、最低限の生活費などを引き出すことが出来る場合もあるようです。
この口座の凍結を解除するには、金融機関によって多少違いがありますが、
名義書換依頼書・除籍謄本と相続者の戸籍謄本・遺産分割協議書・相続人全員の印鑑証明書などが必要です。

 

Q、葬祭費が役場から出ると聞いたのですが?

A、国民健康保険に加入している方ならば、金額は各自治体によって違いはありますが
ある一定の金額が支給されます。
2年以内に申告しないといけませんので、忘れずに手続きをしてください。

 

お墓のこと

Q、今あるお墓を別の場所に移すにはどうすればいいのか?

A、お墓を移す(これを改葬といいます)ということに関して問題になってくるのは、
法律、費用、寺院などのような点になります。

法律の問題については、新しい墓の管理者(寺院であれば住職、公共の霊園であれば自治体など)から
「受入証明書」をもらい、今の墓の管理者から「埋蔵証明書」(お骨の数だけ)をもらい、
新しい墓のある自治体へ申請して「改葬許可書」(お骨の数だけ)をもらい、新しい墓の管理者へ提出する。
以上が大まかな流れになります。

費用面の問題については、新しく求める墓地の費用(使用料、工事費)と古い墓地の処分料(更地にする工事費)、
供養してもらう際のお礼などがかかります。

寺院については、まず寺院管理の墓地から出るのであれば、ご住職とよく相談する必要があるでしょうし、
移る墓地が寺院管理ならば、檀家となることになりますので、注意が必要です。
前述したお墓の供養についても相談しないといけません。
このように、お墓を移すことは手間と費用がかかるものです。
よくよく相談し慎重に計画すべきです。

 

Q、そろそろ自分と妻のお墓について考えたいが、子供たちに墓守の苦労をさせたくありません。どうすればいいですか?

A、核家族化・少子化が進み、お墓の形態も以前とは変化してきました。
その例の一つが「永代供養墓」というもので、跡継ぎがいない場合でも
お寺が責任を持つという形式で、多くは共同墓の形態になっています。
ただし、その後の管理を任すわけですから費用が高くなることもあります。
また、残された遺族の気持ちも大事で、お子様方は墓を守ることに
積極的な場合もありますし、墓参り等の供養を行うことに肯定的なことも考えられます。
ご家族でよく話し合う必要があるでしょう。

 

お骨のこと

Q、最近よく聞く散骨とはどんなものなのですか?

A、散骨の定義とは「焼骨を粉末状にして墓地、またはそれ以外の場所へ散布すること」
となっています。焼骨とは火葬したお骨のことです。
この散骨は現在、法律的にはっきり定義されていません。届出や許可は必要ありませんが、
「葬送の目的」において「相応の節度」をもっておこなうことが求められます。
この節度とはひとつにお骨は原形をとどめないように出来るだけ細かく砕くこと、
ひとつは散布する場所に十分配慮するという2点があります。
お骨を砕くことについては、専用の機械を持つ業者にお願いするのが最良でしょう。
場所については、海であれば沖合いに出たり、山野でも人家の近くは避けるべきでしょう。
場所についても業者の方へ相談するのもひとつの方法です。
お骨全てを散骨してしまうと後に何も残らず、さびしい思いをする方もいらっしゃいます。
一部散骨という方法も選択できます。

 

Q、もうすぐ四十九日が来ますが、夫の遺骨を手放すのがさびしいのですが、このまま自宅に置いていてもいいのでしょうか?

A、ご遺骨を自宅に保管しておくことに、法律的にも宗教的にも一切制限はありません。
納得のいくまで残されても一向に構いません。
四十九日を過ぎたら納骨するというのはあくまで慣習に過ぎず、決まりではありません。

 

供養のこと

Q、葬儀は仏教で執り行ったのですが、その後の法要はどうしたらよいですか?

A、仏教における法要とは遺族が故人のために行う仏教儀式であり、「追善供養」ともよばれます。
追善供養の形式は地域・宗派によって若干の違いがありますが、主に十五仏事を行うことが
多いようです。
亡くなってから七日ごとに七回(四十九日まで)行う中陰の法要、
百か日・一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌・十七回忌・二十五回忌・三十三回忌
で弔い上げを行います。特定の地域ではその後に五十回忌・百回忌を行うこともあります。
またもうひとつ大事な法要として、初盆(はつぼん)があります。
月命日といって毎月の命日と同じ日に法要を行うこともあり、詳しくは菩提寺に尋ねましょう。
法要の大まかな形は同じで僧侶を招いて読経いただき、簡単な会食などを行います。
また仏教以外の追善供養としては神道とキリスト教が上げられます。

神道では、霊前祭、若しくは霊祭と言い、亡くなって十日ごとに
十日祭・二十日祭・三十日祭・四十日祭・五十日祭に清祓いの儀にて忌明け、
その後は百日祭・一年祭・三年祭・五年祭・十年祭・二十年祭・三十年祭・四十年祭・五十年祭・百年祭と続きます。
また、神道でも初盆に神事を行う家がほとんどです。
神道は各神社・教会で違いがありますので、詳しくお聞きになった方がいいでしょう。
供物をささげ神官が祝詞を上げ、その後会食と言う流れになります。
キリスト教はカトリックとプロテスタントで違いがあります。
カトリックでは追善供養を追悼ミサと言います。なくなってから三日目・
七日目・三十日目に行います。その後は1年後の命日を昇天日とよびミサを行います。
プロテスタントでは、記念祭(祈念祭)と言う呼び方をします。
なくなって一ヵ月後の昇天記念日に記念集会を行います。
その後は一年後・三年後・七年後の昇天記念日に集会を行います。
キリスト教はその後の供養については明確な決まりがありません。

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